新宿区の西早稲田にある戸塚市場と、四谷にある四谷市場は、公設市場としての歴史が大正時代からあり、地域住民に親しまれてきましたが、2008年3月31日をもって廃止されることが既に条例で決まっています。
新宿区議会 沢田あゆみ
 廃止後の跡地活用については地元の町会から「売却しないで住民の要望を聞いて活用を」という要請があり、区もこれを受けて当初の方針を変更し、「売却」という方針はなくなりました。今後の跡地活用の検討に住民の意見を反映する仕組みはどうするのか質問したところ、地区協議会を通じて住民の意見を聞くという答えでした。

 戸塚市場では現在6店舗が営業し、廃止後も別の場所で営業することを希望している経営者や、廃止までの期間は営業を続けたいという経営者がほとんどです。この方たちの希望にそった支援を区に求めました。

 また、戸塚市場はもともと12店舗分のスペースに対して6店舗、半分が何の活用もされないまま現在に至っています。廃止までに1年9ヶ月以上も期間があるので、空きスペースの活用について住民のみなさんから要望や提案があったら、区は積極的に貸すべきです。ところが、これまでにも住民のみなさんから「高齢者が集まれる”いきいきサロン”の場所として貸してほしい。」とか、「障害者就労支援センター(チャレンジワ-ク)と地域住民が協力、運営するリサイクル品展示場として使わせてほしい。」という要望に対して、区はこれを認めませんでした。理由は、イベントなど短期間なら良いが、一定期間以上はダメというものでした。

 新宿区長は、「協働」という言葉をよく使いますが、実際には「協働」の芽を摘み取るようなことになってはいないでしょうかと、区長に問いかけました。区は、住民から積極的な要望や提案があった時は、それを実現する立場で努力をするべきです。

 戸塚市場の暫定利用については、私の質問に対して地域文化部長が、暫定利用の期間設定については柔軟に対応したいという趣旨の前向きな答弁をしました。
 この様子を傍聴していた区民の方からは、「私たちの気持ちを質問してくれてありがとう。」「少し光が見えてきました。」と喜びの声が寄せられました。

Update:06/06/13
© 2006 Ayumi Sawada