西新宿1丁目7番地にあった朝日生命ビル(朝日生命ホール含む)の跡地に、学校法人モード学園が、店舗やホール、東京モード学園が入る50階建ての超高層ビルを計画しています。

http://livedoor.blogimg.jp/sawadaayumi/imgs/a/0/a027b996.jpg
新宿西口前に建設が計画されている
《東京モード学園》50階ビルの完成イメージ図


 

●国の規制緩和の流れで50階建てが可能に

 西新宿といってもこの一角は超高層ビルはなく、旧朝日生命ビルも9階建てでした。それがなぜ50階建ての超高層ビル計画が可能なのかというと、都市再生特別措置法という法律ができて、行政に限らず民間事業者も「都市再生特別地区」や「地区計画」などのまちづくりの提案をすることができるようになったからです。提案を受けた東京都や新宿区は都市計画審議会にかけ、決められた期間内に結論を出さなければならないという縛りまでかけられています。いわゆる「官から民へ」の規制緩和路線の一環です。

 今回のモード学園の提案は、都市再生特別措置法を活用した民間からの提案としては新宿区内で初めての事例です。これまでに23区内では、品川区の大崎駅西口や、千代田区の丸の内、大手町などがあり、どれも容積率が大幅に上乗せされています。モード学園の計画も、本来容積率1000%のところを1370%に緩和されます。
 周りに空地を確保し、緑化をするなどの「地域貢献」をするから370%を上乗せするというのですが、明確な基準はありません。

●都市計画審議会は賛否が分かれ大波乱

 東京都に決定権がある「都市再生特別地区」の提案については、東京都の都市計画審議会にかける前に、地元自治体である新宿区の都市計画審議会に意見を求められました。

 その前に、「景観まちづくり審議会」も意見を求められて議論しましたが、超高層の繭玉のような変わった形がランドマークになるのか、異様に見えるのか、吉と出るか凶と出るかわからないというような話になって、それこそ賛否両論で審議会としての明確な結論が出せなかったようです。(こちらの審議会には議員は入っていません)

 都市計画審議会は、学者、有資格者などの学識経験者や、町会、商店会の代表、公募の区民、区議会議員などで構成されており、沢田あゆみも委員として参加しています。当初この問題でこれほどの激論になるとは思っていませんでしたが、大学教授や建築士なども含めて活発な意見が出され、最終的には9対6でこの計画を良しとすることになりました。反対したのは、学識経験者の委員2人、公募の区民委員2人、区議会議員2人(共産党の沢田あゆみと社民党の委員)でした。こんな風に賛否が分かれることは滅多にありません。

●反対意見も付帯意見に反映

 議論の中では、容積率を370%上乗せする根拠、基準が不明確であること、緑の確保に対する認識が不十分であること、1万1000人もの人が利用する建物として駐輪場はこれで大丈夫なのか、周辺に与えるマイナスの影響が大きいのではないか、耐震の視点は大丈夫なのか、などなど、様々な意見や疑問に対して区の都市計画課も十分に説明できない事態となりました。

 このような議論を踏まえて、新宿区の都市計画審議会としては、東京都に対してただ単に計画を「概ね差し支えない」とするだけではなく、審議会で出された意見を付帯意見として添付することになりました。