私が活動する百人町地域にお住まいの横井邦雄さんは、「生存権裁判」の原告団長です。先日、横井さんのお宅へ訪問した際、朝日訴訟東京地裁判決50周年記念「人間裁判…元裁判官の手記」というパンフレットを頂きました。あの「朝日訴訟」「人間裁判」からもう50年も経つのかと思いました。そして現在も「生存権裁判」を闘っている横井さんの体調を心配しながら、頂いたパンフレットを読ませていただきました。

 「朝日訴訟」「人間裁判」は、1957年、国立岡山療養所に入院中の朝日茂さんが人間らしい生活を求めて厚生労働省を相手に行政訴訟を行い、これをきっかけに生活保護基準が大幅に引き上げられたという有名な裁判です。私が生まれるずっと前のことで、リアルタイムでは知りませんが、20年以上前に朝日茂さんの手記を読んで、すごい闘いをした人が居たんだなあと感心し、その闘いがあって今の生活保護行政の到達点があるのだと思い、とても心に残っていました。

 その東京地裁判決から50年。画期的な判決文を執筆された当時の裁判官で、現在も弁護士として活動されている小中信幸さんが、当時の判決文の原稿を保存しておられたのですが、判決から半世紀経った記念にそれをNPO法人朝日訴訟の会に寄贈されることとなったそうです。

 朝日訴訟第1審判決は、「最低限度の生活水準を判定するについて注意すべきことは…その時々の国家予算の配分によって左右されるべきものではないということである。」「最低限度の水準は、決して予算の有無によって決定されるものではなく、むしろこれを指導支配すべきものである。」と言っています。このことは50年経った今も変わってはならないことではないでしょうか。

 横井さんたちが闘っている「生存権裁判」は、老齢加算の復活を求めています。一方で同じ時期に一旦廃止された母子加算は政治的判断で復活しています。横井さんたちは、1審、2審とも敗訴し最高裁に上告していますが、同じ裁判を闘っている福岡では2審で原告が勝訴し、こちらは行政側が最高裁に上告しています。

 私は、生活に最も身近なところで活動する区議会議員として、これからも「生存権裁判」原告のみなさんを応援します。