普段は芥川賞受賞作品などあまり読まない方ですが、この本は何かと話題になってて気にはなっていました。たまたま娘が買ってきて、「あっという間に読めた。」と言うので借りて読みました。面白かったです。
主人公はとても変わった思考をする人で、社会の中ではある種の生き辛さを感じている人。それが、コンビニでのアルバイトを長年続けているうちに、プロ意識を持ったコンビニ職人とでも呼びたくなるような働きぶりで、私は主人公みたいな人って好きかも…と思いました。思考回路は異常ですけどね。
後半に登場する白羽というどうしようもない男性は、自分もコンビニでアルバイトをしているくせに同僚や店長のことまで「底辺の奴ら」と言って侮蔑するのですが、これと似た場面が現実の社会でも多くあるんじゃないかと感じました。白羽みたいなタイプの人がアメリカ人ならトランプに入れるのかな~、いや、そもそも投票に行ったことがないタイプだな、とか思いながら読みました。
とっても今風な小説だな~と思いながら、あっという間に読み終わりました。長い小説が苦手な人にもオススメです。