今日12月9日は、夏目漱石が亡くなって丁度百年目。「漱石山房の復元を進める新宿区議会議員の会」(区議会議員全員が参加)主催で、講演会が行われました。講師は早稲田大学非常勤講師の長島裕子さんで、「漱石山房に届いた絵はがき」というお題。
社会主義者、堺利彦から送られたエンゲルスの肖像画の絵はがきは、しんぶん赤旗でも先月照会されていました。猫つながりの交流が、面白い。長島先生によると、夏目漱石はイギリス留学時代に資本主義の行き詰まりに気が付き、社会主義に関心を寄せていたそうです。堺利彦は夏目漱石の大ファンで、自分の猫に夏目という名を付けて可愛がっていたそうです。面識のない夏目漱石に絵はがきを送ったのはファンレターみたいなものですね。ある時、新聞記事に、「東京市電の運賃値上げ反対デモ(と言ってもビラを配りながら静かに歩く女性だけの、今で言うパレード)に夏目漱石の妻、鏡子が参加していた。」と書かれたのだけど、実はデモ参加の女性たちが堺利彦の猫「夏目」の話をしていただけで、鏡子さんは関係なかったそうです。夏目漱石はその記事について、迷惑でしょうと言われた時に、「迷惑どころか、返って名誉なことだ」くらいに言ってのけたそうです。なんか、カッコイイ!
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猫の絵はがきもいくつか照会していただきました。猫の絵がイキイキとしてて、カワイイ。
来年9月は夏目漱石生誕150周年を迎えますが、漱石が暮らし執筆活動をしていた場所に「新宿区立漱石山房記念館」を生誕150周年に合わせてオープンすべく、区議会も超党派で取り組んで来ました。来年のオープンが楽しみです。